謎のシスター
あれは一体何だったのだろう
こんな田舎の舗装もされていない道を
修道女たちが歩いていた。
6〜7人だったかな・・
シスターたちは二列になって、時折おしゃべりしながら歩いていた。
私と目が合った人はにっこり微笑んだ。
それは、もう50年以上も前のこと。
この人達はどこからどうやって来たのだろう。
そして、歩いてどこへ行こうとしていたのか。
季節はいつだったかは思い出せないが、
彼女たちはあの衣装のまま、荷物も持っていなかったように思う。
バスも通らない田舎道。
宿もないのに。
小さい私は、初めて見る光景に戸惑い、言葉も出なかった。
彼女たちが修道女だと知っていたのか、その後に知ったのかは思い出せない。
何度も思い返してみて、想像のつく限りのつじつまを考えるのだが、
どう考えてみても、どこからかワープして来たとしか 思えない、
およそ10年後に北海道旅行でトラピスチヌ修道院に行った。
クッキーを売っていたシスター。
あぁ、たしかにこんな人だった!