6枚の座布団
父の一周忌だった。
仏壇のある部屋に、だいたい人数分の座布団が敷いてあって、
お参りに来た親戚たちがそれぞれに座る。
足が痛くて椅子の方がいい人や、用事で途中で抜ける人がいて、
真ん中あたりの座布団が6枚、並んで空いていた。
なぜか誰もそこに座ろうとしない。
6枚、空いてるなぁ・・・
念仏を唱えながらそう思った。
あ、ちょうど6枚!
先に亡くなった父の兄弟たちが!
きっとお参りに来てくれてるんやね。
兄弟姉妹、6人が並んで座っている情景が頭に浮かぶ。
仲のいい兄弟だったからね。